はやとのBL読書感想日記

「はやと」と申します。読んだBL作品について、気ままに感想を書いていきます。皆様の参考になればいいなぁ。

君の声が恋の罠(河村なつ)

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「ほんとに 好きだったよ」
「涙が出るほどに 好きだったよ」

 

◆攻め:神楽居望(人気者の高校生)
◆受け:高崎二葉(地味な高校生)
◆エッチ:あり
◆属性など:ツンデレ受け(同時収録作品)ショタ、すれ違い、過去のトラウマ
◆評価:★★★★

 

【あらすじ】

クラスでも地味な眼鏡っこ、高崎二葉の特殊な力。それは自分に好意を持つ相手の心の声が聞こえてしまうこと! 同じクラスの人気者、神楽居望と知り合ってから、二葉にとんでもなくエロイ妄想の声が聞こえてくるようになり…。いったいアノ神楽居が、なんで自分なんかに欲情するのか!? 

大暴走☆妄想エロカワラブストーリー他、数日だけの恋人から7年越しの片思いラブまで…胸キュンいっぱい☆ 

 

【同時収録作品】

・お前の声は恋の欠片

・君の瞳に恋ひとつ

・約束

 

【感想】

『君の声が恋の罠』

同じクラスの人気者の神楽居に一目惚れされて、その心の声を聴いてるうちに、、、

でも突然神楽居の心の声だけが聴こえなくなって!?

 

ラストの持って行き方がいいですね。

心の声が聴こえる能力で巻き起こるドタバタだけじゃなく、うまくメッセージ性を持たせたなー、と。

 

 

『お前の声は恋の欠片』

二葉と同じ高校の生徒会長をしているブラコン兄・一葉の話。

一葉は二葉と似たような感じで、触れた相手の心の声が聴こえる能力者。

そんな一葉が大好きで、好意がダダもれな小手川樹。

そんな樹に触れて聴こえてくる心の声とは?

 

ひたすらワンコな樹がいいです^^

 

 

『君の瞳に恋ひとつ』

一葉以上にブラコンで、恋愛的な意味で二葉が大好きな中学生の弟・三葉の話。

この話は所謂ショタの部類だと思うので好き嫌いが分かれると思いますが、私は1番好きです。

 

二葉への想いに悩み苦しくなった三葉は、夜の公園で捨て犬のように、ひとりの男に拾われます。

「世界を今までと  変えてやるよ?」

 

自分をフウと名乗る男。

エッチなことをされている最中、つい「ふーちゃん」と二葉の呼び名を口にしてしまう三葉。

その「ふーちゃん」が兄であることに気付くフウ。

二葉への想いをぶちまける三葉。

「ここにいる間は 俺がお前の ふーちゃんだ!」

二葉と似た眼差しで優しく受け止めるフウ。

互いを「フーちゃん」「ミィ」と呼び合いながら数日を過ごすふたり。

 

服を取りに帰宅する三葉だが、二葉と神楽居を目撃してしまい、ショックで公園に逃げる三葉。

迎えに来るフウ。

 

さらに数日を過ごすふたりだけど、決して最後まではいたさないフウ。

「いつか・・・ ミィがほんとに 幸せになれる 人としなさい」

「最後にしよう ミィ」

「お前ちゃんと 笑ってるぞ」

 

別れのシーン。

ここ何度読んでも泣いてしまう(T_T)

「ほんとに 好きだったよ」

「涙が出るほどに 好きだったよ」

コマ割りも効果的で、私も一緒に号泣です。゜゜(´□`。)°゜。

 

数日後。

フウの言う通り、三葉の世界は本当に変わっていた。。。

 

念のため言っておくと、ハッピーエンドです^^

でも別れのシーンがなかったら好きになれていなかったかも。

まぁハッピーエンドだからこそ、秀逸だと思える別れのシーンなわけだけど。

別れは大嫌いだけど、珍しく大好きな別れのシーンです。

この話だけだったら★5つ。

 

 

『約束』

これだけ表題作シリーズとは違う作品。

教師(受け)と元教え子(攻め)のお話。

 

過去のトラウマから、自分でルールを設けた秋名。

①本気にならない

②本気の相手はスルー

トラウマというのは、昔(中学?高校?)好きだった子(♂)に裏切られたこと。

 

でも一度だけ、本気でぶつかってきた生徒がいた。

その元教え子の西條が、秋名の学校に押し掛けてきた。

「5年と8ケ月ぶり」

「あんたに騙されて 諦めてから 2年11ケ月だ」

 

それから逢いに通ってくる西條。

「もうすぐ またーーー 約束の日が くるよ」

 

ザ・王道だけど、 年月カウントが入るのがいいですね(笑)

健気な西條がいいです^^

 

参考になりましたでしょうか?