僕らの群青(秋平しろ)
「カレシって、スバラシイかもーーー・・・」
「嘘ぐらい つけばいいのに」
「どうしていいか ごめん・・・わからないんだーーー・・・」
◆攻め:青木誠也(男子校の生物担当/木ノ下の担任)
◆受け:木ノ下佑真(17歳の男子校2年生)
◆エッチ:なし
◆属性など:クーデレ攻め、ワンコ受け
◆評価:★★★★★
【あらすじ】
同性が恋愛対象の木ノ下は、ある日、担任の青木に呼び出される。出会いを求めて赤裸々なブログをしていたのが、よりにもよって生真面目な青木にバレてしまった。男子校に入っても恋人なんて簡単にはできないのに。ブログを削除するよう言われ納得がいかない木ノ下だったけれど、あることを思いつく! ブログをやめる条件として、青木に恋人になるよう迫って……!?
【同時収録作品】
・僕らの夏休み(描き下ろし)
【感想】
あーもー、大好きな作品です!!!
秋平しろ先生の初コミックス『飴とキス』を先にご紹介しようかなとも思ったのですが、 私にとっての初読み作品は2作目のこちらになりまして、この作品が大好きなんです!この作品で秋平しろ先生のファンになりました!
気軽に読めるライト感もありつつ、ラブラブあまあまで、可愛くて、コマ割りも読みやすくて、私がBLに求めるもの満載です。
表紙の左側の青木先生が真摯かつ紳士で、しかもそこはかとなくセクシー。
秋平先生があとがきで紳士について語ってらっしゃり、強いこだわりが感じられます。
右側の生徒の木ノ下がこれまた可愛くて可愛くて♡ 無邪気で天真爛漫で心優しい子で、たまに見せる(*ーεー*)の顔が可愛い!
最後までエッチなしなのがいいですね!
あー、続編読みたいなー、描いて欲しいなー(T▽T)
単なる教師と生徒だったふたりに、あらすじの通り転機が訪れます。
恋人と言ってもいろいろ条件付きで、所謂「ごっこ」ですね。
ふたりが素直すぎてというか、木ノ下は最初こそ照れてたけど遠慮することなく青木に甘えるし、青木も付き合ことになった直後は戸惑っていたものの、自然と木ノ下の甘えを受け止めます。
それが自然すぎて、「ごっこ」とはいえ無理がなくていいんですよねー。
ちなみに、ふたりのお付き合いの条件は以下です。
・部屋デートのみ(週3回まで)
・21時までには帰宅する事
・勉強を疎かにしない
・ハグはOK(それ以外は禁止)
・恋人ができたら終わり
・期間→卒業するまで
初めてのカレシに浮かれる木ノ下。早速青木の家に行っちゃいます。
「カレシって、スバラシイかもーーー・・・」
最初は筋肉が好みの体育の森先生と青木を比較したり、青木と伊藤先生(♀)の交際疑惑をスルーしていた木ノ下だけど、青木のいろんな面を知り、次第と本気で好きになっていきます。
ただ飲み物を注いでるだけなのに、やたらセクシーな青木。
PCに向かう時の、首元が開いたTシャツ、メガネもいいです(〃∇〃)
後ろから抱き着く木ノ下が可愛い^^
木ノ下が甘える時に「ゴロゴロ」言うのもいいですね♪
照れずにキス待ちする木ノ下も可愛い^^(キスしないけど笑)
授業中の穏やかな青木もいいです。生徒とのやり取りが楽しくて、男子校だけどこういう先生人気だろうなー、と思わせます。
その授業中のみんながワイワイしてる時に、小声で
木ノ下「今日 行ってもいい?」
青木「(しー)授業中ですよ」
もー、キュンキュンしますね( *´艸`*)
木ノ下「先生もっと筋肉 つけないの?」
青木「森先生みたい にですか」
この時の青木はどんな想いだったんだろうなー。
このやり取りの空気感というか、「ごっこ」の再確認みたいな感じと、それに反したふたりのほんのり甘い微妙な感じが、なんというか恋の初期段階みたいな感じで好きです。
途中、高校1年生の時の三者面談の様子が思い出されるんだけど、この時の青木が素敵で、なぜ木ノ下はこの時に好きにならなかったのか不思議なくらい。まだ筋肉とか、上辺だったんだろうなー。恋に恋するというか。
休みの日の学校で、木ノ下に目配せして虹を作ってはしゃぐ青木。このふたりだけの空気感とか、カップルならではでいいですねー^^
そんなまだ微妙な感じのふたりの前に現れたのが、青木の10歳下の妹・友香。
この子がいい働きというか、いい刺激になるのよねー^^
木ノ下と同じ17歳の頃、青木母は病死しますが、それから自分を責め続けている青木。友香とも気まずくなっていました。
心優しい料理男子木ノ下は、友香と一緒にカレーを作って仲を取り持ちます。
この時の木ノ下がホントいい子!
友香にグイグイいってるようなんだけど、柔らかい物腰だから嫌な感じを与えないし、
青木には「友香が作ったんだよ♪」「俺別に何も してないよ」と、あくまでも友香を立てるし。
友香がお風呂中、「3分だけ」「だめ?」と甘える木ノ下が可愛い( *´艸`*)
これがあざとくないんだよなー、自然すぎてただただ可愛い。青木じゃなくたって許しちゃうよなー。
家に行くという木ノ下に、「今週はもう ダメですよ」「月火水で来た じゃないですか」と言う青木。どんなに甘い空気が流れても、相変わらず先生です(笑)
それにしても木ノ下のスタートダッシュ(笑)
でも甘い空気感て、特に想いを寄せて見てる人には勘付かれてしまうもので、ふたりの異変に、青木に想いを寄せる伊藤先生(♀)が気付き始めます。
青木に手作り弁当を持って来る木ノ下。こっそり青木に手渡します。
伊藤「美味しそうな お弁当ですね!」「先生が作ったんですか?」
青木「あ・・・いえ」
この時の伊藤先生の目が怖ーい!((( ゚Д゚ ;))))
今週はもうダメと言われたのに、わざわざ青木宅に弁当箱を受け取りに来た木ノ下。家にあげる青木。
弁当箱を洗ってからハグするシーンが、とても好きです。
付き合ってる人がいるかどうか、伊藤先生と付き合ってるか訊く木ノ下。いないと答える青木。
「嘘ぐらい つけばいいのに」
「なんで 付き合ってるって 言わないの?」
ハグするふたり。青木も頬を赤らめちゃって、もう「ごっこ」じゃないふたり。早くふたりに気付いて欲しいと身悶える私(笑)
でも、この両想い直前の感じって楽しいですよねー^^
雨の中、青木宅に向かう木ノ下。
直前までクラスメイトとカフェで勉強してるんだけど、この時のやり取りが面白くて好き。
「点Pってさぁ 動きすぎなんじゃね?」
「点Pに言えよ」
「点Qまで 動いてんのかよ もう どーしようも ね-な」
どーでもいいセリフなんだけど、すごく好き(笑)
あと、カフェから出ていく時の身振りもくだらなくて好き^^
ずぶ濡れで来た木ノ下をお風呂に入れる青木。
この時の遠慮した木ノ下の「俺乾くの 速い方だから」も意味わからなくて好き^^
木ノ下の入浴中、青木宅を訪ねて来た伊藤先生。いきなりの告白に動揺してのぼせてしまう木ノ下。助けに走る青木。
(ひとまず伊藤先生は帰りますが、木ノ下の存在には気付きます。)
目覚めた後、想いが溢れ出る木ノ下。
「俺先生が好きだよーーー・・・」
翌日学校に行くと、黒板に冒頭のブログ写真が貼り出されていて、教室はパニック状態に!やったのは伊藤先生。
飛び出す木ノ下。街中で友香に遭遇します。この時の友香との何気ないやり取りがまたいいんですよねー。
きっと、友香なら青木とのことがバレても「キモっ」とか言いつつ「でもふたりがいいんならいいんじゃね?」みたいなことを言って受け止めてくれそう。
心配した友人から電話がかかってくるんだけど、この友人たちもいいですねー。
日頃の木ノ下が心優しい、いい子だからでしょうね。そんなエピソードが友人から短いながらも語られています。
ちなみに、その内容は青木との三者面談でも語られていて、そことリンクするのもいいですね。青木もよく見てたなー、みたいな^^
青木の元へ向かう木ノ下。「ごっこ」を解消しようと伝えます。
ここのシーン、胸がギューってなります。木ノ下が健気で、ホントいい子!
青木も自分の想いを伝えます。
「こんなに、愛おしくて たまらないなんて」「どう言ったら いいのかわからない」「どうしていいか」「ごめん・・・」「わからないんだーーー・・・」
青木の正直な想いですね。好きだけど、教師だし、生徒だし、どうしたらいいかわからない。ごめん・・・。
葛藤も含めた正直な想い。紳士・青木らしい告白です。
この後も可愛らしい素敵なシーンなんですが、そうは言っても教師・青木は感情に流されません!(笑)
キスはしますが、
青木「これ以上のことは ダメです・・・」
木ノ下「ぇぇえええ!?」
教師と生徒、ふたりの間に存在するいろんな壁。←絵では本当に壁が現れます(笑)
「相思相愛は セーフだよぅ!」の木ノ下可愛い。この小さい「ぅ」がたまりませんね(〃∇〃)
無邪気に青木の手を縛って襲い始めますが、穏やかな顔して鉄の意志の紳士・青木は、木ノ下に口でされちゃいながらも流されずにそれさえも征し、木ノ下をキスでうやむやにしつつなだめます。
このなだめ方がまた素敵で、こんななだめ方されたら仕方ないよなー(>▽<)
いやー、それにしてもこの鉄の意志っぷりはすごいです(笑)
ラスト、青木母の墓参りに行くふたり。
どこまでも可愛い木ノ下。
描き下ろしも、そんな可愛い木ノ下と、鉄の意志で戦う青木が描かれています(笑)
キュウリをにらむ木ノ下、キュウリを食べる木ノ下がホント可愛い。
あー、もっとこのふたりの物語を読みたいー・・・
秋平しろ先生、お願いしますm(_ _)m
参考になりましたでしょうか?