はやとのBL読書感想日記

「はやと」と申します。読んだBL作品について、気ままに感想を書いていきます。皆様の参考になればいいなぁ。

やたもも2【特典付き】(はらだ)

f:id:s-hayato:20180316024629j:plain

「我慢して笑うの やめろよ」


◆攻め:八田(絶倫オカン系男子)
◆受け:モモ(生活能力のないビッチ25歳)
◆エッチ:あり
◆属性など:ビッチ受け、過去のトラウマ
◆評価:★★★★★

 

【あらすじ】

「ろくでもない」が「いとしい」になってから――。

生活能力ゼロ、ビッチでクズでろくでなしだったモモとオカン系男子で人のいい絶倫青年、八田ちゃん。

おさまるところにおさまって一人暮らしを始めたモモの薄壁安アパートの部屋、おはようからおやすみまで盛りっぱなしな八田ちゃんのせいで騒音に迷惑して壁ドン(ときめかない方)を繰り出してくる小説家志望の隣人・栗田を容赦なく巻き込んで新生活スタート。

栗田にやさしく接する八田ちゃんにもやもやするモモは、初めて抱く感情に戸惑う中、生き別れの母が現れ衝撃の出生の秘密が明らかに!?

須田の歪んだ愛を描いたサイドストーリー「すもも」も同時収録。

 

【同時収録作品】

・すもも(描き下ろし?)


【感想】

モモの引っ越し先の隣人・栗田登場。この栗田は小説家を目指している19歳です。

この子がね、モモに振り回されつつ、ふたりと友人になっていくわけですが、この子のおかげで、モモのエピソードで流れる作品の不幸臭が少し和らいでいると思います。

やっと出てきた普通の人なんです(笑)だからかな、和む。安心する。

 

嫉妬するモモ、やっと人間的な感情が出てきたというか、八田に執着している感じがいいですねー。欲しいものが出来た、守りたいものが出来た、という感じ。生きる希望、かな。

 

そんな愛おしい日常に、モモ母登場で波乱の予感です。

モモ母が出てくるとモモの幼い頃の描写がありしんどいです。

小さい字で書かれたつぶやき、「見ないふり してたほうが 楽なのになー」

これは自分自身のことでしょうね。

 

モモ母との会食。明かされたモモの出生の秘密。

いつもどおりのモモ。暖かく見つめる八田。

真っ黒の背景に、小さい字で書かれた八田の一言が胸に突き刺さります。

「我慢して笑うの やめろよ」

これまでにもそういったことを言ったことはあったけど、今回は八田も苦しくて、何とか口にした一言なんだと思います。

 

やっと泣くことのできたモモ。吐き出せたモモ。 

このシーン、涙なくしては読めません。栗田と一緒に号泣、そして一緒に突っ込み(笑) さすがはらだ先生です。

 

『すもも』は須田とモモの生活を、須田視点で描かれていますが、須田の話いらない(`ε´)

このせいで後味最悪。

だけど、八田の愛に★5つです。

 

参考になりましたでしょうか?