酷くしないで5【電子限定カバー&おまけ付】(ねこ田米蔵)
「君に『僕か』『何か』を 選ばせて生きていくのか?」
「まるで足枷じゃないか・・・」
◆攻め:真矢秀幸(経済学部の大学1年生)
◆受け:眠傘隆(法学部の大学1年生)
◆エッチ:あり
◆属性など:白ブリーフ
◆評価:★★★★★
【あらすじ】
なんとか破局の危機を乗り越えた2人は温泉旅行でラブラブ大復活。「虫よけ」と言ってペアリングを渡しちゃうくらい眠傘を甘やかしまくる真矢なのだ。そして居酒屋バイトを2日でクビになりションボリな眠傘に、真矢は塾講師のバイトをすすめる。一方真矢は大学で流夏という不思議な青年に急接近され…?
真矢のドSが久々に解禁されたエピソードもコミックス追加収録☆
【同時収録作品】
・秋のデート
・そしてケンカの真っ最中
【感想】
マヤネム5作目。意味深なトップページから始まります。
温泉旅行後、ペアリングを付けているマヤと、付けずに財布にしまっているネム。
マヤからの虫よけ対策の贈り物だけど、信用されてないように感じてネムは不満そう。
彰と縞川のいるサークルに入るというネムに、縞川のことを悪魔と呼び、大反対するマヤだったけど、意に介さないネム。
その頃、マヤにも大学で新たな出会いが。
「女の子50人集めて」
そう声を掛けてきた、ルカ。強引に話を進めます。
その話に乗るマヤ。
人集めしたパーティー会場でのルカとその周りの人たちとのやり取りを見て、
ルカに興味を持つマヤ。
「ハマっちゃうんだよな・・・」
一方、マヤの勧めで塾講師のバイトを始めることにしたネム。
マヤの定休日にバイトを入れてしまい、逢える日が減ってしまいます。
ルカとの親交を深めるマヤ。
「まだハマった わけじゃねーし」なんて自分では思ってるけど、
いや、どう考えてもハマってるっしょ(`Д´)
ネムは充実したバイト生活を送っているけど、いよいよマヤの変化に気付き始めます。
マヤのバイト先に来たルカに初めて会うネム。
「真矢君て・・・特別仲の良い 友達の前だと デレデレになるんだね」
「眠傘くん以来かなあ」
店員さんの言葉と、親しげな様子にネムはショックを受けます。
ルカから紹介されたサバゲーカフェの飲み会で、縞川と遭遇するマヤ。
縞川に嫌われていると思っていたマヤだったけど、実は彰がマヤばかりかまうものだから嫉妬してただけだったのねー。
縞川と彰が付き合っていることを知り衝撃を受けるマヤですが、ひとまず仲直り出来た感じ。
そして、その飲み会について話を聞くネム。
ルカのことが気にかかっているネム。
ネムの異変に気付かないマヤは、
「お前もルカと 仲良くなれよ」なんて言っちゃいます。
そして、、、
「お前も絶対 ルカを好きになるよ」
ネムが縞川の話をしてもスルーするマヤ。
マヤが縞川と仲直りしたことを知らないネムは、あんなに敵視してたのに、と不安になります。
ペアリングを付け始めるネム。
マヤのバイト先に来たネムは、マヤが急遽休んだことを知ります。
「ルカとでかけてた」と話すマヤ。
「今度会う時 ルカも呼ぶか」なんて言うマヤ。
たまらず反対するネム。
「つまんねーの」
マヤのなんてことない一言が、ネムに突き刺さります。
そこに来て、縞川とのキス事件勃発(小鳥遊彰編参照)。
尋常じゃないくらいに動揺するネム。
心配する沖野。
「沖野君には 分からない・・・!!」
不安を爆発させるネム。
「平気で いられたのは 僕だけ特別 だったからだ」
「でも・・・僕より好きな人が できたら・・・---?」
「なんで・・・僕なんだろう」
ここからマヤ視点に切り替わります。
この後の波乱を予感させるように、雨が降り出します。
傘もささずに呆然としているネム。
「あいつに 何された・・・?」
青ざめるマヤ。。。
ホテルに移動するふたり。
真相を知りホッとするマヤだけど、それどころじゃないネム。
「とられたく ない・・・」
ようやく、ネムの不安に気付くマヤ。
その不安を取り除こうとするマヤだけど、ネムのほうが大人です。
「君に『僕か』『何か』を 選ばせて生きていくのか?」
互いに気持ちをぶつけて、仲直りするふたり。
ルカと会ってみることにするネム。ルカ信者になって帰ってくるネム(笑)
ネムの指輪はまた財布の中へ。。。
同時収録の『秋のデート』は随分前に他誌で掲載されたもので、
ラブラブなマヤネムストーリーです。
本編がヘビーな内容なので、描き下ろしと合わせ、潤いますね(T▽T)
にしても、、、新キャラ、ルカ。
手強いですねー。ちょいちょい意味深発言するから今後も怖いんだよなー。
あからさまな当て馬感ではなく、どっちつかずというか、いろんな可能性を秘めているというか、腹の底が見えないというか、、、
頭切れるし、強引だし、マヤ夢中だし、ネムとも仲良くなって、縞川とも知り合いだし、、、
病弱という点でも、どう転がるのか、彼の挙動が気になります。
「お前も絶対 ルカを好きになるよ」のシーンで、
ネムの不安が広がっていくのを表現した、シミが広がっていく絵、好きです。
白いキャンバスに落ちた1滴。
最初はたった1滴(一言)なのに、そのたった1滴(一言)を意識してしまった途端、ほかの1つ1つの言葉がすべてシミとなって広がっていく。じわじわと侵食されていくような、恐ろしくいや~な感じ。まさに不安が広がるってやつですね。
対して、「つまんねーの」は、そのシミが広がった心、黒いキャンバスに、矢のように突き刺さる感じ。
ねこ田先生のこの表現の仕方の違いが好きです。
参考になりましたでしょうか?