おはようとおやすみとそのあとにDear【電子限定付き】(波真田かもめ)
「弱音を吐ける 場所になって くれたらいいな」
「あの夏の熱は 今も体に残ってる」
「冷めない熱を 抱きしめて眠る」
◆攻め:立花開人(27歳/レストランのコック)
◆受け:片岡伊介(24歳/アートディレクター)
◆エッチ:あり
◆属性など:ほのぼの日常
◆評価:★★★★★
【あらすじ】
新しいベッドを買いに行った開人と伊介。ふと開人は、伊介にはじめて触れた夜の事を思い出す――。 同居生活を始めてまもない二人の “はじめて”や“2度目”などが詰まった甘酸っぱいよみきり作品集!
電子版の共通特典として、紙書籍の応援書店特典・描きおろしマンガ2Pを収録☆
【感想】
前作と同じように、「プロローグ」と「エピローグ」で巻としてまとめられています。
「プロローグ」は、前作『p.s.』で崩壊したベッドを捨てるところから始まります。
そこで1枚のメモが出てきて、一緒に暮らし始めた頃を想い出します。
「はじめての朝」
そして、新しいベッドを買いに来たふたり。
回想のように出逢った頃の話が展開されていきます。
はじめてエッチなことをした翌日。開人視点で描かれます。
レストランからの帰り道。
「開人」と呼んでほしいという開人。名前呼びの練習をする伊介が可愛いです^^
そして、、、
「2度目の夜」
レストランからの帰り道。続きの物語は伊介視点で描かれます。
付き合うからには「対等でいたい」と、家賃や食費を払うと話す伊介。
「ずっと 一緒に 住むんでしょ?」
この真っ直ぐ信じて、揺るぎのない伊介の言葉はとてもいいですね。
「おれだって 開人にさわりたい」
昨夜は開人が伊介を触って終わったので、伊介のリベンジです。
「立花さん」が「開人」になった、2度目の夜を迎え、
翌朝から、家を出るときは必ずキスをするようになるふたり。
冒頭の、「片岡!!」と叱ってばかりだった先輩「立花」から、
優しく「伊介」とほほ笑む恋人の顔の「開人」のコマ割りが効果的で好きです。
「夏祭りの夜」
イライラするふたり。せっかくのお祭りもケンカしてしまいます。
しかもエアコンが壊れたーーー!
オーナー薫の家に避難するふたり。
さっきまでケンカしていたのに、仲良くじゃれ合うふたり。
薫は祭りの商工会の飲みにお出かけです。
イライラしていたことを反省するふたり。
いい感じになりかけたところで、酔っ払い薫が帰宅。
開人と伊介の間に入って、川の字になって寝る三人。
翌日、開人と伊介、ふたりの間に流れる空気感を感じ取り、ふたりの関係に気付く薫。
その生い立ち故、必要以上に自分を追い込んでしまう開人を心配していることを、伊介に話す薫。
「弱音を吐ける 場所になって くれたらいいな」
伊介に開人を託します。
1巻で、半ば無理矢理にでも開人に弱音を吐かせようとしむけてたのは、これがあったからなんだなー、と合点が行きました。
正直、1巻の時は無理矢理感があって、違和感を感じていたんですよねー。
そして、現在。
どちらかばかりではなく、持ちつ持たれつ支え合っているふたり。
あの頃と変わらない、冷めない互いの熱を抱きしめて眠るふたりなのでしたー。
「姉弟の夜」
新しいベッドが届いた夜。時期的には、『p.s.』の「あらしのよるに」の前。
「人生で 3度ある うちのっ 2度目の お願いっ」
ということで、急遽泊まりに来ることになった伊介の姉・和子。
開人は廣乃の家で過ごすことに。
人生についての不安を語る和子。姉弟の夜。
翌朝、元気に出掛ける和子。1度目のお願いは何だったのか?
見送る伊介、そこに出くわした開人。
戻ってきた開人。初めて新しいベッドで寝るふたり。 、、、寝る?
新しいベッドを試すふたり。ベッドより安定のラブラブぶりです。
「これからも 好きなものを 一生懸命 大切にしていくよ」
「エピローグ」
時期的には、『p.s.』の「あらしのよるに」と同じ頃。
ケンカしたふたり。
開人がつくってくれたお弁当と、なんだか変な生きモノが描かれたメッセージ。
この生きモノとは、、、?
ケンカしてても出掛ける時は頭わしゃわしゃする開人の手が優しい。
ちょっとしたことで仲直りしちゃうふたり。
あーこんなふたりにホントなりたい。
ひとまず現時点で発売されているものはここまで。
波真田先生は筆の早い作家さんだそうなので、引き続き、『おはようとおやすみとそのあとに』の続巻を定期的に描き続けて頂ければと思います。切実(>_<)
参考になりましたでしょうか?