おはようとおやすみとそのあとに3【電子特典付き】(波真田かもめ)
「二人で生きてくって 決めたから」
「あきらめない へこたれない」
◆攻め:立花開人(24歳/レストランのコック)
◆受け:片岡伊介(22歳/イベント会社勤務)
◆エッチ:あり
◆属性など:ほのぼの日常
◆評価:★★★★★
【あらすじ】
コック修行から帰国した開人と、新社会人になった伊介との同居生活が再開した。
気が付けば、初めて出会った日から丸3年。
支え合って暮らす二人は、自分たちの生き方が“当たり前”ではない事を知り――?
【同時収録作品】
・日本とイタリアとその間に(描き下ろし?)
【感想】
開人と伊介が一緒に過ごす4度目の春。
伊介は大学を卒業し、インターンでお世話になった会社に就職することに。
廣乃も美容室に就職。
バイト仲間志帆(♀)の開人への想い。廣乃のなんてない一言。
ちょっとせつな苦い想いを感じる伊介。
「二人で生きてくって 決めたから」
ここの何とも言えない開人と伊介の表情とか、ホントせつな苦い。
今作では珍しいんじゃないかな。ほの暗い感じというか、ややネガティブな感じ。
でも、いつもポジティブにはいられないよね。それがリアルに感じる。
就職した伊介には新しい出会いが。
新キャラ、人気アイドル・貴見谷俊(きみたにしゅん)。
廣乃の時には感じなかった、波乱が起きる予感。。。
伊介の修了制作などを見て伊介を気に入った瞬は、ライブツアーの演出に伊介を指名します。
興奮する伊介。この興奮の元は何なのか、読者はイヤな予感を感じるはず。
グイグイくる瞬、ついには家にまで押しかけます。
三人で修羅場!? と思いきや、廣乃が現れて思ったのと違う展開へ。
「伊介くんの作る物 ちゃんと理解してる人と 一緒にいた人がいいんじゃない?」←いた方がの誤植かな?と思ってみたり。
という瞬。
季節は梅雨。
生活時間の違いから、ふたりの時間が持てない開人と伊介。
伊介との距離を縮める瞬。それは物理的にも?な描写が入ります。ギャーッまさかー(((( ;゚Д゚))))))
って、直後真相は明かされるんだけどね。波間田先生優しい(T_T)
忙しい生活を送る中、伊介は社内コンペに参加します。
そんな伊介を黙って見守る開人。慌てず騒がず、懐が深いですねー。
作成完了後、「ずっと 待ってたんだからな」と伊介を抱きしめる開人。
この「待ってた」には、瞬とのことも含まれているんじゃないかな。なおさら懐の深さを感じました。
そんな折、開人がレストランで大ケガを負い入院します。シェフ生命の危機!?
ふるえるほど心配する伊介。
退院後、昔開人が住んでいたところを散策するふたり。
伊介が住んでいた山形にも行きたいと話す開人。
そこに雨が降ってきて、伊介の修了制作の話になります。
開人は忙しくて見てないと思っていた伊介はびっくりします。
タイトルは「春の雨」。ふたりが出逢った時にも春の雨が降っていました。
このストーリーいいですね。瞬との対比。
人前でも開人と繋いだ手を離さない伊介。絆がさらに深まったようです^^
コンペに落ちた伊介、リハビリを続ける開人。
「あきらめない へこたれない」ふたり。
おそらく描き下ろしの『日本とイタリアとその間に』
ふたりはスカイプを通して逢えていましたが、やっぱり触れたくなるよね。
そんなふたりのモニョモニョについてのお話。
巻頭の結びが「失いたくないもの 大切にするから」
巻末の結びが「ふたりで 大切なもの 守ってく」
この展開の仕方が素敵です。
雑誌掲載の時点で、コミックス化された時のことも計算してるわけですよね。
当たり前のことなんだろうけど、やっぱりこういうの好きです。
そして、読者に変な不安を与えすぎないのも好感が持てます。
すぐフラグを回収してくれるので助かります(笑)
刺激はありつつ、モヤっとはしない。ありがたいです(*T▽T*)
あーなんて素敵な作品なんでしょう♡
参考になりましたでしょうか?