ネオンサイン・アンバー(おげれつたなか)
「はじめて 男の人に ぎゅってしてもらったり キスできた」
「サヤが誰かを好きに なるのは キモいことじゃないよ」
◆攻め:緒方勇介(クラブの黒服)
◆受け:佐矢真崎(ギャル男)
◆エッチ:あり
◆属性など:過去のトラウマ、健気受け
◆評価:★★★★★
【あらすじ】
床ごと鼓動しているようなクラブで緒方は、客のひとり、サヤと出会った。サヤはいつも違う女を連れた、アンバー色の肌をしたギャル男。正直、苦手なタイプだった。ところが、偶然サヤに金を貸し、お礼に手料理の朝食をおごってもらうことになる。真夜中に見る軽薄なサヤとはちがう、ていねいに作られた食事。緒方は加速度的にサヤに惹かれるが――。
「ごめん」というひとことが胸にささる、おげれつたなかの真夜中生まれの恋の物語!
【同時収録作品】
【感想】
おげれつたなか先生初読みの初コミックスは好みに合わなかったのですが、口コミで評価が高かったので続けてこちらも読んでみました。とはいえ、私の苦手なすれ違いがあるようだったので実は悩んでの購入でした。結果、買って正解^^
印象的な表紙の今作。この子が受け様のサヤです。
表情が乏しくて感情がよく分からないとよく言われる勇介と、いつも女の子を連れてチャラチャラ遊んでいるサヤ。勇介が酔っ払ったサヤを介抱してからというもの、ふたりは仲良くなります。
ロッカー代を立て替えてもらった代わりに、手作り朝食を勇介にごちそうするようになる料理屋の息子サヤ。
いつも勇介の感情を見透かすサヤ。そんなサヤを「かわいい」と想い始める勇介は、浴衣イベントの日、浴衣を着てきたサヤにキスをします。
いつもの朝食後、サヤの部屋に寄って行く勇介。
「ほんとは、男の人が好き」と告白するサヤ。
身体を重ねようとした瞬間、男同士という事実を目の当たりにした勇介は、その先に進めません。
いつものように、勇介の感情を読み解くサヤ。
勇介「ごめん」
サヤ「キモかったのは俺の方じゃん」
過去のトラウマを思い出すサヤ。
中学時代、好きだった西山先輩に告白して、ホモだといじめられるようになったサヤ。それ以来、女の子とつるんでカモフラージュするようになります。そして、人の顔色を窺うようになったサヤ。
「はじめて 男の人に ぎゅってしてもらったり キスできた」
「ずっと してみたかった こと できて嬉しかったよ ありがとね」
この時のサヤの健気さが、どれほど傷付いて、どれほど怯えて生きてきたのか、物語っています。
勇介の転職が決まり、最後の朝食を迎えるふたり。
そこに、昔のトラウマの原因、西山先輩が現れます!こいつがホントどうしようもねぇ!(`皿´ #)
「サヤが誰かを好きに なるのは キモいことじゃないよ」
「どうすれば また俺を好きになって くれるの?」
このシーンはBLの中でも秀逸な名シーンですね。
同性愛で悩んでいる方々に伝えたい、たなか先生のメッセージじゃないでしょうか。
この後、男の身体を受け入れられたサヤの反応も可愛いです。
勇介の「サヤ切り替え早いね」笑えます。
最後の勇介の表情がまた!いいです!素敵なラスト!
描き下ろしもラブラブで、ようやくの幸せ初エッチですよー。
純情なサヤ可愛い( *´艸`*) 名前ネタで気を紛らわす勇介優しい( *´艸`*)
「帰るなら 毎日ここに 帰ってきてほしい」
いいですねー♪
ちなみに、「ちょー(超)」の誤用をここまで可愛らしく読ませる作品はないと思います(笑)
乱れた日本語は基本的に嫌いなのですが、これは許せます。
参考になりましたでしょうか?