卒業生―冬―(中村明日美子)
「もらってもらう っつープレゼントも アリだろ」
◆攻め:草壁光(ギターリストな男子校3年生)
◆受け:佐条利人(真面目な男子校3年生)
◆エッチ:なし
◆属性など:おバカ攻め、クーデレ受け
◆評価:★★★★
【あらすじ】
大学受験を間近に控えた佐条は、予備校帰りに草壁とのデートの時間を重ねていた。そんなある日、佐条の母が入院することになる。病院への往復、家事、そして受験に追われ、心身ともに疲れきっていた佐条は「今、お前に会いたい」と、だれもいない自宅に草壁を呼んだ…。
【同時収録作品】
・げに大人というものは(番外編)
・気になるあの子(描き下ろし?)
・気になる先生(描き下ろし?)
・雨に宿る(描き下ろし?)
【感想】
前作『同級生』の続編で2巻にあたる今作。
あー、原先生がー邪魔で仕方ない(ー_ー) 生徒に手を出さないとか言っておいて、放課後二人きりになってみたり、夕食に誘うなよなー(`ε´)
草壁が浮気!?ってところから物語は始まります。それは草壁の目指す音楽関係の人だったわけだけど、原先生の手配でホテルに来ることになった草壁と佐条はついに!ってところで佐条は予備校行っちゃいます^^;
佐条に手袋をプレゼントしよう思いつく草壁だけど、原先生に先を越されます。その理由が「誕生日だから」。その手袋をしちゃう佐条。もー、こういうところがさー、佐条も原先生の気持ちを分かってて、しかも草壁が嫌がるのを分かっててしちゃうんだもんなー (`ε´)
ふたりはいつも佐条の予備校近くのカフェで夜待ち合せしているんだけど、ショックで「おなかいたいかも」と言って帰る草壁。いい訳が可愛い^^
ちなみに、この待ち合わせの時に草壁が聴いてる曲はLocksleyの「Don't Make Me Wait」です。調べちゃった^^ そしてダウンロードしちゃった♪ 作品の中の人が聴いてると思うと欲しくなっちゃうんだよねー。
「カゲで コソコソ 人のもんに 手ー出しやがって」
教室でケンカする草壁と原先生。教師が生徒とケンカて(笑)たいしてケガはしていないけど、保健室で反省会をさせられる二人。そこに佐条登場。
原「オマエって 草壁のもんなの?」
佐条「・・・そうです 半分」
草壁・原「(・・・・・・半分?)」
ここでは私も「半分?」てなりました^^;
実は誕生日というのは佐条ではなく原先生の誕生日だったのでした。
「もらってもらう っつープレゼントも アリだろ」
原先生の、こういう切ない発想は好きなんだけどなー。このふたりの間においてはどうしても当て馬で私にとってはイヤな奴になってしまうのが勿体ない。という方が多かったのでしょうね、スピンオフ『空と原』が出ています(笑)
そんな中、佐条の母がガンで入院することに。淡々と物事をこなし、大丈夫なふりをする佐条。 そんな佐条を心配する草壁。
「泣きそうなときは 言って」
草壁の前で取り乱す佐条に優しくキスする草壁が大人で素敵です。
「無理すんなよ」
草壁の言葉が心に溶け込みます。草壁を自宅に呼ぶ佐条。
ってところで本編は終了。ほか番外編や、描き下ろしらしきものがいくつか収録されています。
『げに大人というものは』
原先生の高校生時代の切ない恋のお話。お相手は化学の先生。少し佐条に似ています。結婚している先生。確実に両想いなのに、学校から去る先生。
生徒に手を出さないという原先生の主義は、この時の経験からくるものなのかなー。
この化学の先生は後ほど別作品『O.B.』で出て来ます^^
『気になるあの子』
草壁の常に白目の友人・谷。佐条に面白がって草壁のいろんな話をします。天パだとか、水泳やってたとか、あだ名はドラゴンだったとか(笑) そこに現れる草壁。
草壁も谷も互いのことを「ま でも いいやつ だからさ」と締めくくります。友情ですねー^^
『気になる先生』
原先生を慰める橋本先生のお話。おじちゃん先生の橋本先生。自分の昔の恋バナみたいなものもしつつ、本題、原先生の恋煩いの話へ。
橋本「草壁光でしょ」
原「ちゃいますねん!!」
いやー、橋本先生面白い!(゚∀゚*)
『雨に宿る』
雨宿りするふたり。短いけどとってもラブラブあまあまです。時々男前になる佐条。ここでもラスト男前にキスして草壁も「やばい佐条 俺 ホレなおしちゃうかも!!」と大興奮です。普段クーデレの人が男前を発揮するとやばいヤツですね。
原先生の当て馬っぷりがなければ、そしてその原先生に草壁に対するものとは違うのは分かるけど特別な感情を抱いている佐条にイラついてしまって、本来なら★5つつけたいところだけど★4つ止まりです(>_<)
参考になりましたでしょうか?