大事なことなので、二度。(黒岩チハヤ)
「俺が お前を 間違えるわけない」
◆攻め:竜二(ノンケのサラリーマン/学生時代からの親友)
◆受け:五十嵐友也(ゲイのバーテンダー/学生時代からの親友)
◆エッチ:あり
◆属性など:ヘタレ受け
◆評価:★★★★
【あらすじ】
ちょっぴりデリカシーに欠けるサラリーマンの竜二とゲイのバーテンダー友也は学生時代からの親友同士。昔から「竜二は好みじゃない」と宣言されていたし、このまま二人の友情は揺るがないはずだった。だけど、彼女にプロポーズを断られ酔い潰れた夜、「結婚しなくてよかった」と切なげな表情で友也が頭をなでてきた。思わずその手に欲情してしまい―――!?
【同時収録作品】
・バカと言われて二度、三度。
・本当に大事なことは、一度だけ。
・好き同士なら何度でも。
・社長のかくしごと
・喜ぶ言葉を何度でも。(描き下ろし)
【感想】
『大事なことなので、二度。』
「まんが王国」の試し読みで、友也の悲しげな表情と、好きなくせに「お前だけは 嫌だーーー」と言ってしまう友也の心情に心奪われ、続きが気になって購入。
学生時代、親友の竜二にゲイだと告白する友也。
「安心してよ 竜二は 好みじゃないから」と、悲しく笑う友也がせつないです。
「お前だけは 嫌だーーー」
あの時はそう言うしかなかったね。好きだからこそだね。
連絡が取れなくなって三週間。
友也の帰宅を待つ竜二。帰った来た友也は男に殴られてボロボロ。
ほんのりと気持ちを吐露する友也。ほんのりと自分の気持ちに気付く竜二。
で、タイトルにある通り、大事なことなので二度伝えるわけですが、この大事なことっていうのが、、、(笑)
タイトルにセンスが光ります^^
『バカと言われて二度、三度。』
共通の友人の結婚式のため、旅館に泊まり込みでやって来たふたり。
旅館ですよ。浴衣ですよ。どうにも期待が膨らみますね♪
トラブル発生で、一緒に露天風呂に入るふたり。
竜二が友也に抱く感情は「友情」なのか?
二度、三度、竜二が何をしてしまうのか(笑)
『本当に大事なことは、一度だけ。』
これまでは竜二視点、このお話は友也視点で描かれています。
結婚式から帰ってきたふたり。
友也はまた例の男に殴られてケガを負います。
心配するバーのママさんは、ふたりがうまくいくよう妙案を思いつきます。
その妙案とは?
竜二が一度だけ伝える本当に大事なこととは?
あーせつな甘い。友也はなんというか、いい子なのに自ら不幸体質というか。
対して竜二は男気溢れるというか。だったらもっと早く気付いて動けよっていう。。。
こういうカップルの話は、その無駄な期間がもったいなさ過ぎて、もやっとします。
だから「すれ違い」は苦手なんですー(>_<)
『好き同士なら何度でも。』
これも友也視点。
晴れてお付き合いすることになったふたりだけど、竜二が淡白すぎて不安になる友也。
だけど竜二は竜二で思うところがあって、、、
何度でも、何をするのでしょうか♡
『喜ぶ言葉を何度でも。』
タイトルからわかる通り、シリーズのその後の描き下ろしです。
このシリーズ、タイトルが秀逸ですね。ストーリーだけだと★3つだけど、タイトルが秀逸なので★4つです。
あとがきがないので制作裏話とかが分かりませんが、こういうセンスのある作家さん、もしくは担当編集者さん、素晴らしいと思います。
これは何のことを言ってるの?と楽しくなります^^
『社長のかくしごと』
これだけ違うカップルの話だけど、なかなか私好みの話です。
不愛想で近寄りがたかった社長が、いきなりチャラく変身!?
そのうえ「男もいけるんでしょ」なんて乗っかってきて!?
好きな人にこんなことされて嬉しいはずなのに、虚しい。。。
社長の真意とは、、、?
短編ながら、よくまとまっているというか、満足感の高い作品だと思います。
参考になりましたでしょうか?