フロム・グリーンキッチン(上田アキ)
「たくさん会って たくさん話をしなさい 大事なことよ?」
「そうしたい人が できたらすれば いいじゃない そういうものよ?」
「たくさん話をしても 全然足りなくて」
◆攻め:名切 晃太郎(スーパーの惣菜担当)
◆受け:高野 渡(サラリーマン)
◆エッチ:あり
◆属性など:健気攻め
◆評価:★★★★
【あらすじ】
名切晃太郎はスーパーの惣菜売り場で働いている。ある日、よく見かけるサラリーマン・高野渡が自分の作っている惣菜ばかり買っていることに気づく。好物の惣菜が売り切れて落ち込んでいた高野に名切が声をかけたことで二人はご飯を一緒に食べる仲に。段々と高野に惹かれていく自分を自覚する名切だったが…二人で囲むしあわせな食卓。それには、期限があって…
【感想】
大人の男ふたりのお話。地味だけどあたたかい愛情がじんわり染み込んでくるようなお話。
基本的にはあらすじ通り。
シングルマザーの家庭で育った名切は、小学生の頃から自分で料理をするようになります。お母さんが喜んで食べてくれるから。
このお母さんが素敵な人なんだよなー。
そんな名切はあまり人に興味を持てず、高校生時代、彼女が出来てもスーパーの調理場で惣菜を作ってる方が楽しいくらいで長く続きません。
「たくさん会って たくさん話をしなさい 大事なことよ?」
「そうしたい人が できたらすれば いいじゃない そういうものよ?」
自分が勤めるスーパーで買い物をしていた名切は、高野とお客様同士として出逢います。
そこから、自宅に招いて手料理を振る舞うようになり、泊まりで朝食や、お昼のお弁当まで世話する仲になります。
もうこの頃には高野のへの想いを自覚している名切。
スーパーのバイト君たちが名切宅に晩御飯を食べに来た夜、忙しかった高野も久しぶりに名切宅に食べに来ます。
ほかの人たちの痕跡が残るキッチンに無自覚に嫉妬する高野。
互いの気持ちを確認し合うふたり。
そして、あらすじにある「期限」が迫って来ます。
いつもと違う薄味のお弁当。このシーン、号泣です。゚(゚´Д`゚)゚。
大人なふたりの、大人な悲しさの描写。
あー、今も泣けてくる(T_T)
ラスト、高野のわがままに気付いて行動した名切、男前です。
お母さんに伝えるシーン、泣いてるお母さんの表情に号泣です。゚(゚´Д`゚)゚。
素敵なお母さん。
高野の胃袋をがっちり掴んだ名切。あそこまでいくと最強ですね(笑)
大人のラブストーリーを楽しみたい方にオススメな1冊です^ ^
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